データ復旧用語集

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データ復旧の用語集

AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)

高性能プロセッサとグラフィックス製品を提供する主要な半導体企業です。

APFS(Apple File System)

APFS(Apple File System)は、Apple Inc.によって開発された最新のファイルシステムで、2017年にmacOS High Sierraで導入されました。APFSは、先代のHFS+ファイルシステムを置き換えることを目的としており、現代のストレージ技術に最適化されています。特にSSDやフラッシュドライブなどの高速なストレージデバイスでの性能向上が図られています。

ASrock (アスロック)

マザーボードや産業用PCの製造を行う企業です。ユーザー向けに高品質かつコストパフォーマンスの高い製品を提供しています。

ASUS

パソコンやモバイルデバイスを含む幅広いIT製品を製造する台湾の企業。高品質のマザーボードで知られています。

AVCHD(Advanced Video Codec High Definition)

MPEG以外の動画規格の一つとして「AVCHD」があります。近年の家庭用ビデオカメラやデジタルカメラで録画されるハイビジョン動画の多くは、このAVCHD規格に対応しています。比較的新しい規格であるため、WindowsXPやVistaといった古いパソコンでは標準で再生できないことが多く、専用の再生ソフトが必要になる場合があります。一方、Windows 7やWindows 8では、標準搭載のWindows Media Playerで再生が可能です。

avi

Microsoftが開発したWindowsの標準の動画ファイルです。動画ファイルはマルチメディアをサポートしたコンテナファイルという形式であり、音声と映像が格納されています。ビデオストリームは通常、Motion JPEG(M-JPEG)やDVなどのコーデックで圧縮されており、オーディオストリームはPCM(パルス符号変調)やMP3などのオーディオコーデックで圧縮されています。様々な圧縮方式に対応しているため、同じ拡張子であったとしても圧縮形式が異なる場合があります。そのため、ソフトによっては再生できないこともあります。また、.wmv等がWindowsに対応した動画ファイルとしてあります。

BIOS

BIOS(Basic Input/Output System)は、パーソナルコンピュータのマザーボードに組み込まれたファームウェアで、コンピュータの基本的なハードウェアを制御するための最低レベルの入出力システムを行うプログラムです。BIOSは、コンピュータの電源が入れられたときに最初に実行されるソフトウェアであり、ハードウェアの初期化と設定、起動プロセスの管理を担当します。設定されたブート順序に従って、ハードドライブ、SSD、光ドライブ、USBドライブなどからOSを検索し、起動します。最新のパソコンではBIOSではなくUEFIを搭載したものが多くなってきています。

Blu-ray (ブルーレイ)

高解像度のビデオデータを保存するためのディスクフォーマット。従来のDVDよりも大幅に高いストレージ容量を持つ。
記録メディアは、最初に12センチサイズのCDから普及し始めましたが、より大容量化の需要が高まり、DVDが登場しました。さらに進化を遂げ、現在では一般向けとしてBlu-rayディスクが最も大容量のディスクとなっています。Blu-rayには、映像が記録された「Blu-ray VIDEO」のほか、CD-RやDVD-Rと同様に1回だけ記録可能な「BD-R」、さらにCD-RWやDVD-RWのように複数回の書き込みが可能な「BD-RE」が存在します。

BMP(Bitmap image)

BMP(Bitmap)は、画像ファイルの拡張子の一種であり、IBMとMicrosoftが開発したパソコンの黎明期の画像形式(Microsoft Windows Bitmap Image)です。MS-DOS時代からある歴史的な画像フォーマットです。BMPはフルカラー対応のため、非圧縮形式で画像を保存します。それによって他の圧縮形式(例: JPEG、PNG)に比べてファイルサイズが大きくなりがちです。ただし、劣化が一切しないため、編集途中の中間のフォーマットとして重宝されます。

CD(シーディー)

デジタルオーディオ、ビデオ、データの保存に使用される光学ディスクのことです。音楽CDやデータCDが一般的です。コンパクトディスクが正式名称です。

CD-R/CD-RW

CDには「CD-R」と「CD-RW」の2つがあります。これらはデータを書き込むための規格です。どちらもレーザー光線を利用して記録面にデータを書き込み、記録する仕組みになっているという点では同じですが、CD-Rは一度書き込んだ部分を変更できないのに対し、CD-RWは後から書き換えや消去が可能です。なお、CD-RWの書き換え可能回数はおおよそ1,000回程度とされています。

CPU

コンピュータの中心的な部分であり、プログラムの命令を解釈し実行するプロセッサのことです。

DVD(Digital Versatile Disc)

デジタルビデオディスクと勘違いされがちですが、デジタルバーサタイルディスクのことです。CDよりも高いデータ容量を持ち、映画やソフトウェアの配布に使われることが多いです。

DVD-R/DVD-RW/DVD-RAM

DVDには、「DVD-R」「DVD-RW」「DVD-RAM」の主に3つの書き込み可能な規格があります。DVD-RはCD-Rと同様に、一度書き込むと消去や書き換えができません。一方、DVD-RWとDVD-RAMはCD-RWと同じく、データの消去や書き換えが可能です。特にDVD-RAMは、DVD-RWよりも書き換え可能回数が多く、10万回以上の書き換えに対応しています。ビデオカメラに直接挿入できる8cmサイズのDVDも存在しています。

EEPROM

電気的に消去および再プログラミングが可能なROMのことです。

eMCP

組み込みマルチチップパッケージ。複数のチップを1つのパッケージに統合したもので、通常、ストレージメモリとDRAMが含まれます。

eMMC

ストレージの規格の一つで、フラッシュメモリを利用した記憶装置のことです。小型デバイスにデータストレージとして使用されるフラッシュメモリとコントローラの統合パッケージのことです。

FAT(File Allocation Table)

ファット(ファイル・アロケーション・テーブル)は、マイクロソフトによって開発された古いファイルシステムの一つで、ディスク内部に保存されたファイルの位置情報などを記録するための領域のことです。ファイルシステムがMS-DOSで採用されていたこともあり、FATと呼ばれています。FATの主なバリエーションは3つあり、それぞれ「FAT12」「FAT16」「FAT32」と呼ばれています。Windows MEまでの一般家庭向けのOSの標準ファイルフォーマットとして使用されてきました。ボリュームとファイルのサイズの制限等の問題解決のためにexFATが開発されています。

Fusion Drive(フュージョンドライブ)

Fusion Driveとは、Appleが開発したストレージ技術で、HDD(ハードディスクドライブ)とSSD(ソリッドステートドライブ)を組み合わせて一つの論理ドライブとして動作させるハイブリッドストレージの一種です。主にiMacやMac miniなど一部のMac製品に搭載されていました。ただし、HDD部分が物理的な可動部を持つため、耐久性や衝撃への弱さはSSD単体に比べて劣ります。最近ではSSD価格の低下により、AppleもFusion DriveからオールSSD構成へと移行を進めています。

GIF(Graphics Interchange Format)

パソコンで使用されるデジタル画像の圧縮方式の一つで、古くから存在する規格のため、JPEGと並んでほとんどの環境で標準的にサポートされている代表的な画像フォーマットです。扱える色数は256色に制限されていますが、その分圧縮率が高いため、バナーやボタン画像などの用途で広く使用されています。

H.264/AVC(Advanced Video Coding)

H.264またはAVC(Advanced Video Coding)は、デジタルビデオ圧縮のための一つの標準で、2003年に導入されました。H.264は、映像データを非常に効率的に圧縮する能力があり、これにより高画質なビデオを低ビットレートで提供することが可能になります。この技術は、インターネットビデオ、デジタルテレビ放送、ビデオコンファレンスシステム、その他多くのアプリケーションで広く採用されています。

H.265/HEVC(High Efficiency Video Coding)

AVCHDで採用された動画圧縮規格「H.264/AVC」の次世代規格です。特に高解像度ビデオを効率的に圧縮することを目的としたビデオ圧縮技術の一つです。H.264と比較して約2倍の圧縮効率を持ち、同じビデオ品質を維持しながらファイルサイズを大幅に削減することが可能です。この技術は、4K映像を収録したUltra HD Blu-rayや8Kのスーパーハイビジョン放送といった高解像度コンテンツから、スマートフォンで撮影される動画まで幅広く対応しており、Netflixなどの動画配信サービスでも活用されています。特に、4Kや8Kといった超高解像度ビデオの普及に伴い、HEVCの重要性はますます高まっています。Appleの独自規格ではありませんが、iPhoneの動画フォーマットとしても採用されており、iOS 11以降のモデル(iPhone 8、iPhone X以降)では、HEVC(エイチイーブイシー)の拡張子が標準となっています。そのため、高品質な動画をよりコンパクトなデータサイズで保存・配信することが可能になっています。

HEIF (High Efficiency Image File Format)

高効率な画像フォーマットであり、AppleのiPhoneやMacintoshで採用されています。JPEGの代替として使用され、同じ画質であればJPEGの約半分のファイルサイズに圧縮できるといわれています。ファイルの拡張子には「.heic」が使用されます。iOSやmacOS以外の環境ではHEIFファイルを開けないことが多いため、iPhoneで撮影したHEIF画像をメールに添付するなど、Apple製品以外のデバイスに転送する際には、自動的にJPEGに変換される仕組みになっています。iPhone以外の端末で閲覧する場合も、JPEGに変換することでファイルを開くことが可能です。

HFS (Hierarchical File System)

もともとはMac OS用に開発されたMacintoshコンピュータに導入されました。改良された後継であるHFS+が開発されて利用されてから利用されなくなってきています。

HFS+(Mac OS 拡張フォーマット)

HFSの拡張版としてHFS+(またはMac OS Extended)を導入しました。Mac OSの拡張フォーマットですがiPodにも採用されています。Mac OS及びMac OS Xで利用されています。また、iPod等のその他の製品でも利用されています。新しいファイルシステムであるAPFS(Apple File System)に移行しはじめています。

I/Oデバイスエラー

I/Oは「Input/Output(入力/出力)」の略称であり、I/Oデバイスエラーとは、パソコンに接続された入出力装置(HDD、CDドライブ、USBメモリなど)が正常に認識されていない状態を指します。このエラーは、パソコンのOSが該当の入出力装置に対応していない場合や、装置自体が故障し、データの入出力が行えない状態で発生することがあります。もし別のパソコンに接続しても記録媒体が認識されない場合は、入出力装置そのものが故障している可能性が高いと考えられます。

ICレコーダー

音声をデジタルデータとして記録するポータブルデバイスです。会議やインタビューの記録に利用されます。

Intel (インテル)

コンピュータの中心的な部分であり、プログラムの命令を解釈し実行するプロセッサのことです。

JPEG(JPG)/EXIF

マイクロプロセッサやチップセット、関連技術を開発する世界的な企業です。PC業界で広く使用されるCPUを提供しています。

jtd / jtt / jtdc

.jtd、.jttや.jtdcはジャストシステム社が開発した日本語ワープロソフト「一太郎」は、日本国内で広く使用されている文書処理ソフトウェアです。一太郎のファイルは、他の文書処理ソフトウェア(例えばMicrosoft Word)とは互換性が限定的です。一太郎文書を他のソフトウェアで開くためには、変換ツールやエクスポート機能を利用する必要があります。拡張子は.jtd、.jttや.jtdcです。

KB(キロバイト)

データ量の単位で、約1,000バイト。小規模なテキストファイルやスプレッドシートなどに相当します。

LSI

大規模集積回路のことです。多数のトランジスタを1つの半導体チップに集積したもので、コンピュータやその他の電子機器に使用します。

MB (メガバイト)

1,000キロバイトに相当するデータ量の単位。画像ファイルや短いビデオクリップなどに相当します。

microSDカード

microSDカードは、小型で取り扱いやすいフラッシュメモリーベースのストレージデバイスです。これは、携帯電話、デジタルカメラ、ポータブルメディアプレイヤーなど、さまざまなデバイスで使用される非常に一般的な記憶媒体です。microSDは、miniSDカードのより小型のバージョンですので、主にスマートフォンで利用されることが多いです。外見上の破折があったとしてもデータ復旧の可能性は残されていますが、SDカードの外装がひび割れていて内部のフラッシュメモリの損傷が大きくなければ復旧の可能性があります。

Microsoft Office(マイクロソフトオフィス)

Microsoft Officeは、Word(ワード)、Excel(エクセル)、PowerPoint(パワーポイント)、Access(アクセス)など、主にビジネス向けのソフトウェアを統合したパッケージで、1990年の初リリースから30年以上の歴史を持ちます。現在では、従来の買い切り型(Microsoft Office 2021など)に加え、クラウドベースの「Microsoft 365」として提供され、オンラインでの共同編集やクラウドストレージ(OneDrive)との連携など、多機能化が進んでいます。さらに、Microsoft 365では OneNote(ノート管理ソフト) や Outlook(メール・スケジュール管理) なども含まれ、クラウド環境を活用した効率的な作業が可能になっています。

MPEG(Moving Picture Experts Group)

動画圧縮規格の1つに「MPEG」があります。動画には、使用する機器や画質の違いに応じてさまざまな規格が存在します。MPEGには複数の規格があり、中でも一般的なのが MPEG-2 です。MPEG-2はDVD-VIDEOの標準規格として採用されており、ビデオカメラで「ハイビジョン画質」ではなく「スタンダード画質」を選択すると、MPEG-2形式で撮影されることが多くなります。なお、音楽プレイヤーなどで広く使用されている MP3(.mp3)も、このMPEG規格の一部であり、音声圧縮の標準フォーマットとなっています。また、ネット配信やメール添付に適した、より圧縮率の高い MPEG-4 も広く普及しています。携帯電話やスマートフォンで録画された動画の多くはMPEG-4形式で保存され、拡張子には .mp4 や .3gp などが用いられます。最近では、MPEG-4をさらに進化させた H.264(AVC) や H.265(HEVC) も主流となり、高画質を保ちつつデータ容量を抑える技術として活用されています。

NANDメモリ

フラッシュ記憶装置の一種で、電源が切れてもデータを保持する非揮発性の記憶装置のことです。

NAS(Network Attached Storage)

NAS(Network Attached Storage)は、ネットワークに接続された専用のデータストレージデバイスです。主にファイルの保存、共有、バックアップを目的としており、複数のユーザーやデバイスがネットワークを介してアクセスできるように設計されています。NASは家庭環境や小規模オフィスから、大企業に至るまで幅広く利用されています。USBケーブルを通じてパソコンでデータを読み込めるようにしている外付けHDDという製品に対して、NASはネットワークを介してパソコンでデータを読み込めるようにしているハードディスク製品です。SSDで動くNASもあります。

NTFS(NT File System)

NTFS(NT File System)は、マイクロソフトが開発したファイルシステムで、Windows NTとその後継のオペレーティングシステムで広く採用されています。1993年に初めて導入され、FATファイルシステムの後継として設計されました。NTFSは、パフォーマンス、信頼性、およびデータの整合性を向上させるための高度な機能を多数備えています。

OS(オペレーティングシステム)

OS(オペレーティングシステム)は、コンピューターハードウェアとソフトウェアリソースを管理し、基本的な機能を提供するソフトウェアのことです。パソコンのほとんどはWindowsもしくはMacintosh OSで動作するように設計されています。スマートフォンのほとんどはiOSまたはAndroid OSで動いています。

PDF(Portable Document Format)

PDF(Portable Document Format)は、Adobe Systemsによって1990年代初頭に開発されたファイルの拡張子です。PDFは日本語ではピーディーエフと呼ばれることが多いです。テキスト、フォント、画像、およびベクターグラフィックスを含む文書を、元のレイアウトを保持した状態で表示することを目的としています。異なるOS(オペレーティングシステム)やデバイス間で文書を一貫して表示することが可能です。そのため公共機関、官公庁などが書類をインターネット上に公開する際に利用することも多いです。

PNG(Portable Network Graphics)

PNG(Portable Network Graphics)は、インターネット上で画像を取り扱うために設計されたデジタル画像フォーマットです。1996年に導入されたこのフォーマットは、GIFフォーマットの代替として開発され、特に透明性をサポートする能力が評価されています。PNGは非可逆圧縮を使用するため、画質の劣化が起こらずにデータを圧縮できます。

PST(Personal Storage Table)

PSTファイルは、Microsoft Outlookによって使用される拡張子です。このファイル形式は、ユーザーのメールメッセージ、連絡先、予定表エントリ、タスクなどの情報をローカルに保存するために使われます。PSTファイルによって、ユーザーはインターネット接続がない状態でも、Outlookのデータにアクセスし、それを管理することが可能です。

RAID (レイド)

冗長アレイ・オブ・インディペンデント・ディスクスの略称で、複数のハードドライブを組み合わせてデータの冗長性とパフォーマンスを向上させる技術。通常のハードディスクは1台単体で動作しますが、複数台のハードディスクを組み合わせて1つのシステムとして動作させる「RAID」という仕組みとして認識されています。RAIDを構成することで、故障への耐性を高めたり、大容量のデータを一か所に集約できるといったメリットがあります。しかし、設定や運用方法を誤ると、単体のハードディスクよりもデータ消失のリスクが高まる場合があるため注意が必要です。市販のNAS(ネットワーク接続型ストレージ)には、最初からRAIDが設定されたモデルもあり、例えば Buffalo社の「テラステーション」 などが代表的です。こうしたNASは、データの保護や運用の利便性を向上させるために設計されていますが、適切なバックアップを併用することが推奨されます。

RAIDのリビルド

RAIDを構成しているHDDが故障した際に、新しいHDDと交換し、データを再構築する作業を「リビルド」と呼びます。リビルドが正常に完了すれば問題はありませんが、処理中に障害が発生すると、システムの状態がさらに悪化し、データの復旧がより困難になる場合があります。そのため、リビルド作業を行う際は、事前にバックアップを確保するなど、慎重な対応が求められます。

RAW画像(Raw image format)

JPEG画像は圧縮技術を用いることで1枚あたりの容量が小さくなりますが、その反面、画質があまり良くなく、さらに画像編集を行うと画質が劣化しやすい特性があります。デジタル一眼カメラなどでは、JPEG圧縮による画質の劣化を防ぐため、カメラのセンサーが捉えた生(RAW)のデジタルデータをそのまま保存する「RAW形式」で撮影することが可能です。RAW画像はカメラメーカーごとに規格が異なるため、閲覧や編集を行うには対応した現像ソフトが必要となります。

root化

Androidデバイスで管理者権限を得るためのプロセス。より深いシステムアクセスが可能になるが、セキュリティリスクも伴います。最新のスマートフォンではroot化をするのは非常に難しいです。

SDカード

デジタルカメラやビデオカメラなどで広く使われている記録媒体として「SDカード」があります。これは切手ほどの大きさのメモリーカードで、容量の規格に応じて「SDカード」「SDHCカード」「SDXCカード」という3つの種類に分かれています。近年では大容量化と低価格化が進んだことで、他の競合するメモリーカードを市場から押しのけ、現在では事実上の標準規格として普及しています。その結果、多くのノートパソコンにはSDカードを読み書きできるスロットが標準で備わるようになりました。さらに、単にデータを保存するだけでなく、デジカメで撮影した画像や動画をスマートフォンやパソコンへ直接送信できる無線LAN機能を搭載したモデルも登場しています。

S.M.A.R.T.(Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology)

S.M.A.R.T.(Self-Monitoring, Analysis, and Reporting Technology)は、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などのストレージデバイスの健康状態を監視し、予期しない障害やデータ損失を防ぐための技術です。1990年代初頭に導入されて以来、多くのストレージデバイスに標準装備されています。

SSD(Solid State Drive)

SSD(Solid State Drive)は、データをフラッシュメモリに保存するストレージデバイス(記憶装置)です。従来のハードディスクドライブ(HDD)と異なり、機械的な可動部分がなく、完全に電子的な構造を持っています。このため、データの読み書き速度が非常に速く高速で、耐久性や信頼性が高いという特徴があります。USBもしくはSATAがインターフェイスとしては一般的ですが、PCI-Expressという端子でパソコンと接続するタイプもあります。

Time Machine(タイムマシン)

Macに搭載されているバックアップ機能「Time Machine」は、外付けHDDやネットワークストレージ(NAS)に定期的に自動でファイルをバックアップする仕組みです。Time Machineの特徴は、単純なバックアップではなく、履歴を含めたバックアップ を行う点にあります。これにより、ファイルの内容を書き換えた場合でも、過去のバージョンに遡って復元することが可能です。指定した日時のデータにアクセスできるため、その名の通り「タイムマシン」のように過去の状態へ戻すことができます。Windowsにも類似の機能 が搭載されており、Windows 7では「以前のバージョン」、Windows 8以降では「ファイル履歴」という機能が提供されています。さらに、Windows 10以降では「バックアップと復元(Windows 7)」や「OneDriveのバージョン履歴」を活用することで、Time Machineに近い機能を利用できます。近年では、MacのTime Machineのバックアップ先として、Appleの「Time Capsule」などの専用機器だけでなく、SynologyやQNAPといったNAS も対応しており、ネットワーク経由でのバックアップが可能になっています。また、SSDを利用したバックアップ も増えており、高速なデータ復元が可能になっています。データバックアップの重要性が高まる中、クラウドストレージ(iCloud、Google Drive、OneDriveなど) を併用することで、物理的な故障や災害時にも備えることが推奨されます。

txt

TXTファイル は、文章のみが記述されたファイルで、「テキストファイル」とも呼ばれます。ワープロソフトのデータとは異なり、文字の色やフォントの装飾、レイアウトの情報を含まないため、書式設定は一切できません。その代わり、互換性が非常に高く、ほぼすべてのソフトで開くことが可能です。ただし、TXTファイルには「文字コード」が関係しており、どの地域の文字を使用しているかを示すこの情報が適切に認識されないと、「文字化け」が発生し、内容が正しく表示されないことがあります。主な文字コードとしては、「UTF-8」「Shift_JIS」「UTF-16」などがあり、環境によって適切なものを選ぶ必要があります。特に異なるOS間(WindowsとMacなど)でファイルをやり取りする際には、文字コードの違いに注意が必要です。

UEFI (Unified Extensible Firmware Interface)

UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)は、従来のBIOS(Basic Input/Output System)の機能を拡張し、現代のコンピュータハードウェアに対するサポートを強化したファームウェアインターフェースです。2007年に初めて導入され、特に新しいマザーボードとシステムで標準となりつつあります。

USB(Universal Serial Bus)

USBメモリやUSBケーブルでよく耳にする「USB」は、「Universal Serial Bus(ユニバーサル・シリアル・バス)」の略称で、その名の通り「汎用(ユニバーサル)」の接続規格として策定されました。もともとは、パソコンとキーボード、プリンターなどの周辺機器を接続する規格を統一するため に開発されましたが、現在ではUSBメモリなどの記憶媒体 をはじめ、音楽プレイヤー、スマートフォン、ゲーム機 などのデータ転送や充電用のインターフェースとしても広く採用されています。

USBメモリ

データを保存するための小型のリムーバブルストレージデバイスです。USBポートを介してコンピュータに接続されます。

WMV(Windows Media Video)

WMV(Windows Media Video)は、マイクロソフトが開発した動画ファイルです。拡張子は.wmvで「ダブルエムブイ」と呼ばれます。以下にWMVに関する解説を行います。WMVはWindowsプラットフォームで広く使用される動画ファイルフォーマットであり、効率的な圧縮と高品質な映像を提供します。また、オンラインビデオストリーミングやファイルサイズの管理など、さまざまな用途で利用されています。

xDピクチャーカード

SDカードと形状が似ており、使用方法も同様ですが、デジタルカメラで使用される記憶媒体のひとつに、「xDピクチャーカード」があります。異なる規格のため互換性はありません。かつては一部のデジタルカメラで採用されていましたが、SDカードの普及が進んだことで現在ではほとんど見かけなくなっています。

アーキテクチャ

コンピューターやソフトウェアの全体的な設計構造。データの流れや処理方法などを規定します。

アップコンバート

ソフトウェアを使用して画像を鮮明にする処理の総称をアップコンバートと言います。拡大表示しても画像が粗くならないように、画像情報を補完する技術などが含まれます。デジタルデータがある場合は、補完精度が向上し、印刷物を引き伸ばすよりも高品質に印刷できる可能性があります。ただし、一度印刷された写真をスキャナーで取り込んだ場合、印刷の時点で元のデータの一部が失われているため、アップコンバートの精度は低くなる 点に注意が必要です。

アップスケーリング

アップスケーリング は、一般的に「単純な拡大」として使われることが多い言葉です。元の画素数を維持したまま引き伸ばすため、画像が粗くなるのが特徴です。例えば、L判サイズの写真(127×89mm)をA4サイズ(297×210mm)まで拡大すると、2倍以上の大きさになるため、画質が劣化し、画像が荒くなる ことは避けられません。近年では、AIを活用した高精細なアップスケーリング技術 も登場しており、ディテールを補完しながら拡大することが可能になっています。しかし、通常のアップスケーリングでは、画質の劣化を伴う点に注意が必要です。

アプリケーション

特定の作業を実行するために設計されたソフトウェアプログラムのこと。

異音

システム上で最も高い権限を持つユーザー権限のことです。システム設定の変更や重要ファイルへのアクセスが可能です。

上書き

あるデータが保存されていた領域に、別のデータを記録することを「上書き」といいます。削除やフォーマットを行った記憶媒体に対して新たなデータを保存すると、元の削除されたデータの痕跡が上書きされることがあります。上書きされた部分については、データ復旧が不可能になりますが、記憶媒体全体が上書きされていなければ、未上書きの領域から以前のデータを復旧できる可能性は残されています。また、市販されているデータ削除用ソフトの中には、全ての領域に意味のないデータを意図的に上書きすることで、復旧を完全に不可能にする機能を備えたものも存在します。特に、企業や政府機関では、機密情報を確実に消去するために、米国国防総省(DoD 5220.22-M)やNIST 800-88などのデータ消去規格 に準拠したソフトウェアを使用することが推奨されています。

エラー

プログラムやシステムが予期しない問題に遭遇したときの状態です。データ復旧の専門業者にとってエラーログの分析や解析が重要です。

カーネル

オペレーティングシステムの中核部分で、システムリソースの管理やハードウェアとの通信を担当します。

解像度

解像度の単位は一般的に dpi(ドット・パー・インチ) で表され、1インチ内にどれだけのドット(ピクセル)が含まれているかを示します。そのため、解像度はデータの密度と考えると分かりやすいでしょう。この数値が高いほど、より鮮明に画像を出力・記録することが可能です。一般的に、300〜350dpiの解像度 があれば、印刷物として十分に綺麗な仕上がりになります。なお、Web用の画像では72dpi〜96dpi程度が標準 で、印刷用途と比べると低解像度ですが、ディスプレイ表示に適したサイズとなっています。最近では、Retinaディスプレイ(高精細ディスプレイ) に対応した画像では150dpi以上が推奨される場合もあります。

回復ドライブ

Windows 8には、「回復ドライブ」という機能があり、USBメモリや外付けHDDなどの外部メディアに、診断用のプログラムとリカバリ領域内のイメージデータを書き込むことができます。この回復ドライブを作成しておくことで、パソコンが起動しなくなった際に、USBメモリや外付けHDDからシステムを起動し、トラブルの修復やリカバリを行うことが可能 になります。Windows 10やWindows 11でも同様の機能が搭載されており、回復ドライブを作成しておくことで、Windowsの修復や初期状態へのリセット を行うことができます。ただし、回復ドライブを作成する際には、十分な容量のUSBメモリ(16GB以上推奨) が必要になることがあるため、事前に確認しておくことが重要です。

カッコン音

「カッコンカッコン」はHDDの故障時に発生する代表的な異音です。これは、内部の部品が回転軸などに衝突する際に生じる音で、他にも**「カチンカチン」や「カッチャンカッチャン」**といった異なる音が発生することがあります。これらの音の違いは、部品が接触している箇所によって変わるものの、このような異音が発生している場合、ほとんどのケースで物理障害が発生していると考えられます。もし、お手元のHDDからこのような異音が聞こえた場合は、速やかに電源を切り、物理障害に対応した専用の設備や機材を備えた専門の復旧業者に相談なさってください。※弊社ではHDDの物理障害にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

雷サージ

落雷による電気サージ。突然の高電圧が電子機器に流れ、損傷を引き起こす可能性がある。

管理者権限

コンピュータの中心的な部分であり、プログラムの命令を解釈し実行するプロセッサのことです。

クラスタ

ファイルシステムにおけるデータの最小記録単位。複数のセクタから構成されます。

クリーンルーム

クリーンルームは、塵埃(じんあい)、微生物、空気中の粒子、化学汚染などを厳格にコントロールするために設計された特殊な環境です。クリーンルームは主に製造業や科学研究で使用され、製品が外部環境からの汚染を受けないように保護するために必要とされます。その清潔さを定義するためにISO 14644-1などの国際基準に基づいてクラス分けされています。このクラス分けは、空気中の特定サイズの粒子数を基準にしており、クラス1が最も厳しい(最も少ない粒子数)クリーンルーム環境を指します。

構造情報

ハードディスクなどの記憶媒体には、データの本体部分とファイル名やフォルダ名などの構造情報が別々に保管されています。障害が発生すると、構造情報が破損し、データにアクセスできなくなることがあります。構造情報が修復可能な場合、そのままデータを取り出しが可能ですが、修復不可能な場合は、元のファイル名やフォルダ名が失われた状態でデータを取り出すことになります。

コマンドプロンプト

コンピュータに対してテキストベースのコマンドを入力し、操作するインターフェイスのことです。

コントローラ

デバイスや機器を制御するためのハードウェアまたはソフトウェアの部分です。

コンパクトフラッシュ(CompactFlash/CF)

小型のフラッシュメモリーカード。デジタルカメラや音楽プレーヤーに使用されることが多いです。

コンピュータウイルス(マルウェア)

コンピュータに悪影響を与えるプログラムのことです。データ損失やシステム障害を引き起こすことがあります。パソコンの起動を妨げたり、ファイルを削除したりといった有害な動作を行うプログラムは、「マルウェア」と呼ばれます。厳密には、マルウェアの中でも他のプログラムを書き換え、自身のコピーを作成する機能を持つものだけを「コンピュータウイルス」と定義しますが、一般にはマルウェア全体をまとめてコンピュータウイルスと呼ぶケースが多く見られます。マルウェアの中には、無料で利用できる便利なソフトを装ってユーザーにダウンロードさせ、広告を表示する「アドウェア」や、個人情報やインターネットバンキングのアカウント情報を盗み取る「スパイウェア」なども含まれています。これらのマルウェアに対しては、セキュリティソフト会社が提供しているウイルス対策ソフトを導入することで、侵入を防いだり、検出して削除することが可能です。

サムネイル

サムネイル画像とは、ファイルやコンテンツの内容を小さなプレビュー画像として表示するもので、ユーザーが迅速に視覚的に識別できるようにするためのものです。通常、画像ファイルや動画ファイル、ドキュメントファイルなどに対して生成されます。画面効率が良いため、一度にたくさんのファイルを閲覧、確認することができます。 何かしらの障害がデバイスに生じた場合に、サムネイルが表示されなかったり、ファイル一覧ではサムネイルが表示されるもののファイルの下半分が表示されないなどの場合もありますが、元のデータが壊れているものの、サムネイルが正常に保存されている場合にこのようなトラブルが発生します。

サーボトラックエラー

サーボデータとは、ヘッドの位置を制御・固定するための情報であり、HDDからデータを読み出す際には、このサーボデータに基づいてヘッドを正しい位置へ移動させたうえで、読み出し処理が行われます。サーボゾーンはHDDの中心部に設けられており(ここでいう中心とは物理的な内側という意味ではありません)、HDDが損傷を受けてサーボデータが読み取れなくなると、ヘッドを正確な位置に移動させることができなくなります。その結果、HDDが異常な動作を繰り返すようになり、内部から異音が発生する原因となることがあります。このような異常動作が継続すると、最終的にヘッドとプラッタが接触し、ヘッドクラッシュと呼ばれる重大な障害に発展する可能性があります。何かしらの障害がデバイスに生じた場合に、サムネイルが表示されなかったり、ファイル一覧ではサムネイルが表示されるもののファイルの下半分が表示されないなどの場合もありますが、元のデータが壊れているものの、サムネイルが正常に保存されている場合にこのようなトラブルが発生します。

シーク

ハードドライブの読み取り/書き込みヘッドが特定のデータが記録されているトラックの位置に移動することです。

システム

ソフトウェアやハードウェアの組み合わせで特定の機能を実行するための全体的な構成のことです。

磁気ヘッド

ハードディスク内のデータは、プラッタ表面に塗布された磁性体に記録されており、このデータの書き込みや読み取りを行うのが磁気ヘッドです。これはレコードプレーヤーにおける針に相当する役割を果たします。複数のプラッタを内蔵するハードディスクには、それぞれに対応する複数の磁気ヘッドが設けられており、プラッタの両面が磁性面になっている場合には、表面と裏面それぞれに専用のヘッドが搭載されます。ディスクが回転を開始した直後には、磁気ヘッドはプラッタにごくわずかに接触していますが、回転速度が上昇するとともにヘッドが微小に浮上し、プラッタには直接触れずにデータの読み書きを行います。このため、極めて小さなほこりであってもヘッドの動作に悪影響を及ぼす可能性があることから、ハードディスクにはほこりを除去するためのフィルタが備えられているか、あるいは外気を遮断した完全密閉型の構造が採用されていることもあります。

システム復元

Windowsにはシステムの復元という機能があります。これによって、設定変更、プログラムのインストール、お使いのWindowsにこれまでしてきた変更を「元に戻す」機能です。削除したデータを復活させることはできませんので、誤って削除した場合に有効に機能することはありませんのでデータは復活することはありませんので、使用はしないでください。

巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check/CRC)

コンピュータの中心的な部分であり、プログラムの命令を解釈し実行するプロセッサのことです。

脆弱性

ソフトウェアやシステムのセキュリティ上の弱点。これを突かれると、情報漏洩やシステム破壊などのリスクが生じます。

セキュリティ

コンピューターシステムやネットワークを不正アクセスや攻撃から守るための措置のことです。ウイルスや情報漏洩に対するデータ保護において必要不可欠です。

セクタ

ディスクドライブ上でデータが記録される最小単位のことです。通常、一つのセクタは数百から数千バイトのデータを保持します。

脱獄/Jailbreak(ジェイルブレイク)

iOSデバイスにおいて、製造元の制限を超えて不正にシステム設定やアプリケーションを変更する行為。これにより通常は使用できない機能が使えるようになることがありますが、セキュリティリスクも大きくなります。

チェックディスク

「チェックディスク」(Check Disk、またはchkdsk)は、Windowsオペレーティングシステムにおける重要なユーティリティの1つです。このツールは、ハードドライブ上のファイルシステムの整合性をチェックし、可能な限りファイルシステムのエラーを修正するために設計されています。特にディスクが不正にシャットダウンされた後や、システムエラーが発生した後などに役立ちます。

ディスクイメージ(イメージデータ)

ハードディスクやメモリの内部には、0と1の情報が連なったデジタルデータが多数記録されています。こうした情報を先頭から末尾まで一括して抜き出したものが「ディスクイメージ」と呼ばれます。ディスクイメージから個々のファイルやフォルダを取り出すためには、ファイルシステムや構造に関する情報を解析する作業が必要となりますが、データ復旧を行ううえでは、まずこのディスクイメージの取得が最初の重要なステップとなります。

データ

データには情報という意味がありますが、さまざまな利用方法があります。使われている環境やシーンによっても異なります。特にデータ復旧では法人の場合であればデータベース、パワーポイントや設計図、回路図、現場写真などさまざまなものを扱います。個人の方の場合には写真やLINE、ゲームアプリなどさまざまな記録などが挙げられます。

データリスト

データ復旧プロセスにおいて、どのファイルやデータが復旧可能であるかを示すリストです。どのファイルがどの程度復旧可能かをリストアップすることができます。ただし、データリストに載っているからといってファイルが破損していないとは限りません。そのためあくまでも参考程度の資料として活用することができるものです。

データ消去

データ消去は、デジタル記憶装置から情報を永久に削除するプロセスです。このプロセスは、単純にデータを「削除」する以上のことを意味し、データが復旧不可能になるように記憶装置から物理的または論理的に完全に消去されることを保証します。データ消去には様々な方法があり、使用される技術や手順は、目的やセキュリティの要求によって異なります。

データ消去ソフト

データ消去ソフトは、ハードディスクなどのデジタルストレージデバイスからデータを安全に削除するために設計されたソフトウェアです。情報漏洩を防ぐために利用されることがほとんどです。単にファイルを「削除」するだけでは、そのデータは物理的には媒体上に残り、他人にファイルを見られてしまったり、利用されてしまう可能性があります。データ消去ソフトは、このようなデータを完全に復元不可能にすることを目的としています。

データ復元

データ復元とは完全なバックアップをもとに初期状態の新しい製品にデータを移行することです。データ復旧とは異なり持ち主が自分自身で行うことができます。

データ復元ソフト/復旧ソフト

データ復元や復旧ソフトは、誤って削除されたファイル、フォーマットされたハードディスクドライブ、ウイルスによる障害、ソフトウェアの故障、ハードウェアの障害など、さまざまな理由で失われたデータを回復するために設計されています。そのため、異音がする、焦げた匂いがする、落下させたり認識しなくなったなど物理障害が発生している場合に利用するとかえって状態が悪化する可能性があります

データ復旧

記憶媒体が損傷または保存していたはずのデータが消失した際に元のデータを救出することです。記憶媒体の製造元による修理と異なり、データのみを取り出す作業です。そのため、壊れたパソコンやスマートフォンが再び動くようになることはありません。抽出したデータはUSBメモリ、ハードディスクなどの記憶媒体にコピーして納品されるか、損傷状況によってはクラウドサービスに納品されます。

ディレクトリ

ファイルシステムにおいて、ファイルや他のディレクトリを含むコンテナのことです。狭義にはフォルダと同じ意味で使われることもあります。

デバイス

ハードウェアのことで、コンピュータシステムの一部として機能する任意の機械的または電子的部品のことです。例えば、ハードドライブ、SSD、USBメモリなど。

デフラグ

ハードドライブ上のファイルの断片を整理し、ストレージ空間を効率的に使うためのプロセス。断片化されたファイルはアクセス速度が低下する原因となります。

導電

データ転送時にエラーが発生していないかを確認するための検査方法の一つです。データを送信する際に、CRCコードと呼ばれる検査用のデータを付加し、受信側では受け取ったデータから独自にCRCコードを算出します。この算出結果と送信時のCRCコードを比較し、一致しない場合にエラーが検出されます。データ転送中にエラーが発生すると、送信側と受信側のCRCコードが一致せず、「巡回冗長検査(CRC)エラー」として通知されます。このエラーは、ハードディスクの故障によりデータの読み書きが正常に行えない場合や、CD・DVDなどの記録メディアに汚れや傷があり、正しくデータを読み取れない場合などに発生することがあります。

ドライバ

ハードウェアデバイスを操作するためのソフトウェアのことです。オペレーティングシステムとハードウェア間の通信を仲介します。

ドライブ

データ読み書きを行うデバイスを指します。主にハードドライブ、SSD、光学ドライブなどが含まれます。

ドライブレコーダー

車載用のビデオ録画装置のことです。交通事故や事件の記録に使われます。ドラレコと省略して呼ばれることが多いです。記憶媒体はSDカードが多いです。

トリミング

トリミングは画像やビデオの編集において不要な部分を切り取って調整することです。たとえば、写真から顔だけを切り抜いたり、ビデオから特定のシーンを切り出したり、切り取りすることができます。

二進数

コンピュータがデータを扱う基本的な数値表現のことです。0と1のみを使用し、すべてのデジタル情報を表現します。

バイト(Byte)

8ビットから構成される、より大きなデータの単位。1バイトは通常、1文字のデータを表すのに使用されます。

バイナリ

データを二進数形式で表現したもの。コンピュータの基本的なデータ表現方法として利用されます。

ハイブリッドハードディスク

ハードディスクは低価格で大容量ですが動作が遅く、SSDは高速ですが高価で容量が少ないという特性があります。これらのメリットを融合した「ハイブリッドハードディスク」は、頻繁にアクセスされるデータをSSD部分に保存し、アクセス頻度の低いデータをハードディスク部分に保存することで、コストパフォーマンスと高速性能の両方を実現します。しかし、SSDの価格が低下し普及が進んだため、ハイブリッドハードディスクの販売台数は減少傾向にあります。なお、この技術は「Fusion Drive(フュージョンドライブ)」とも呼ばれ、iMacにも搭載されています。また、SSHD(ソリッド・ステート・ハイブリッド・ドライブ)とも表記されることがあります。

ハイブリッドハードディスク

テレビ番組などをハードディスクに記録するための機器は、「ハードディスクレコーダー」と呼ばれています。近年では、テレビ本体に簡易的なハードディスクレコーダー機能が内蔵されている製品も増えており、外付けのハードディスクを接続するだけで録画が可能になる機種も存在します。しかし、デジタル放送には著作権保護のための暗号化が施されているため、ハードディスクレコーダーに記録されたテレビ番組のデータは、たとえ保存されていても復旧することができません。※なお、弊社ではハードディスクレコーダーからの録画番組データの復旧には対応しておりません。

半導体メモリ

電気をよく通す「電気伝導体」と、まったく通さない「絶縁体」の中間的な性質を持つ物質を「半導体」と呼びます。「半導体」という名称は、英語の "semiconductor" に由来しており、"semi-"(=半分)と "conductor"(=導体)を直訳したものです。半導体メモリは、物理的な動作を伴うハードディスクのような記憶装置と比べて、処理速度が速く、高密度なデータ保存が可能で、消費電力が少なく、故障しにくいという利点に加え、振動に対しても強いという特長を持っています。USBメモリなどの記録領域にはこの半導体メモリが使用されているほか、パソコンのCPU内部にある記憶素子もすべて半導体メモリによって構成されています。

光ディスク

データを光学的に読み取るディスクメディアのことです。CDやDVDなどがあります。

ビットレート

単位はbps(Bit Per Second)であり、これは文字通り1秒間に何ビットのデータが処理されるかを示すものです。解像度がフルHDから4K、8Kと高くなるにつれて、必要とされるビットレートも増加し、さらに録画方式によってその数値は異なってきます。例えば、SONY製カメラの仕様を参考にすると、XAVC S HD形式ではおよそ50Mbps、AVCHD PS形式では約24Mbpsや約28Mbpsといったビットレートが設定されています。ビットレートが高くなるほど映像の画質は向上しますが、その分1ファイルあたりの容量も大きくなるため、録画先のストレージ容量が限られている場合に高いビットレートで撮影を行うと、保存可能な録画時間は短くなってしまいます。

ブートローダー

ブートローダーとは、パソコンやスマートフォンなどの機器を起動する際に、最初に実行されるプログラムのことです。電源を入れた直後に動作し、OS(オペレーティングシステム)をメモリ上に読み込んで実行する役割を担います。ブートローダーが正しく動作しないと、OSが起動できず、機器の使用ができなくなります。ブートローダーの破損や不具合が原因で起動障害が発生するケースがあります。

ファームウェア

ハードウェアを制御するための基本的なソフトウェア。デバイスの基本的な命令セットや制御コードを含む。

ファイル

データや情報がデジタル形式で格納される単位。文書、画像、プログラムなどがこれに該当します。

ファイルシステム

ファイルシステムは、OS(オペレーティングシステム)がファイルをデバイスで整理して保存するための管理する仕組みのことです。ファイルやディレクトリの管理、アクセス権限の設定、データの整合性保持などを行います。製品によって利用できるファイルシステムが異なります。Windows OSであればFATやNTFSがあり、Mac OSではHFS+やAPFSなどがあります。

フィルタリング

画像編集におけるフィルタリングとは、ぼかしやモザイクを適用する処理を指します。また、輪郭を強調したり、色調を変更したりすることも可能です。

フォーマット/初期化/論理フォーマット/クイックフォーマット

ハードディスクなどの記憶媒体にデータを書き込む際に必要な準備作業のことを、「フォーマット」あるいは「初期化」と呼びます。通常、ハードディスクやメモリーカードは出荷時点であらかじめフォーマットされているため、購入後すぐに使用を開始する場合には改めてフォーマットする必要はありません。ただし、たとえばWindowsで使っていたハードディスクをMacで使用するような、利用環境が変更される場面では、新たにフォーマットを行う必要が生じることがあります。さらに、フォーマットを実施すると、それまで保存されていたデータは見えなくなりますが、一般的なフォーマット処理は簡易的な方式であるため、データの痕跡は記録媒体内に残っており、復旧が可能なケースもあります。スマートフォンではフォーマットのみを直接行うことはできません。

フォーマットコラプト

ハードディスクには、実際のデータに加えて、データの読み書きを行う際に必要となる各種情報が記録された領域が存在します。この領域の情報が損傷を受けることを「フォーマットコラプト」と呼びます。この部分には、ハードディスクの自己診断に使用されるS.M.A.R.T.情報や、セクタの密度に関する情報などが含まれており、フォーマットコラプトが生じた場合には、修復を行わない限りデータを正常に読み出すことができなくなります。

フォルダ

ファイルシステム内でファイルを整理するためのディレクトリ。複数のファイルをグループ化して管理します。

フォレンジック

デジタルデータの分析を通じて犯罪調査などに利用される技術のことです。データ復旧や分析が主な目的です。

フレームレート

単位はfps(frames per second)で、これは1秒間に何枚のフレーム(映像のコマ)が表示されるかを示すものです。一般的なフレームレートには、24fps、30fps、60fpsなどがあり、数値が大きいほど映像はより滑らかに再生されます。製品によって表示の形式は異なりますが、たとえばSONY製のカメラでは「XAVC S HD:1920×1080/60p,30p,24p」といった形で表記されていることがあり、これは3種類のフレームレートから選択できることを意味します。ビットレートと同様に、フレームレートが高くなると1ファイルあたりの容量も大きくなるため、高いフレームレートで撮影した場合は、記録媒体に保存できる時間が短くなることになります。

復旧期間

復旧期間とは、パソコン(PC)やハードディスク(HDD)のデータ復旧サービスにおける作業実施期間を指します。具体的には、調査期間と復旧期間に分けられます。なお、データ復旧の調査期間は5営業日、データ復旧期間は2~3営業日が目安となります。

物理障害

記憶媒体自体に電気的・機械的な故障が発生し、データの読み出しができなくなる状態を「物理障害」と呼びます。これは、落下や水没などの物理的な衝撃によって発生することがありますが、外見上はわからないことも多く、経年劣化などで内部的な物理障害が発生する場合もあります。ハードディスクの典型的な物理障害の事例には、基板や電気的な障害、ヘッドの故障、スピンドルモーターの障害、プラッタの損傷(磁性体の剥離)などがあります。その他、以下のような症状も物理障害に該当しますが、論理障害の場合も似たような症状が出ることがあるため、エラー内容だけで正確な診断は難しいため専用設備がある環境での初期調査が必要です。

  • ハードディスクから今まで聞いたことのない音がする(異常な音)
  • ハードディスクが全く回転・動作しない
  • ファイルを開くときにCRCエラーやI/Oエラーなどのエラー画面が表示される
  • 「ディスクを挿入してください」と表示される
  • USBメモリのアクセスランプが全く点灯しない
  • SDカードを挿入しても全く反応がない
  • 落下させた
  • 水没した など

フラッシュメモリ

USBメモリやSDカード、コンパクトフラッシュなどの記録媒体には、データを保存する小さなチップ(記録チップ)が内蔵されており、電気信号を利用してデータの読み書きを行います。この記録チップを「フラッシュメモリ」と呼びます。フラッシュメモリは磁気ディスクとは異なり、可動部分が存在しないため、物理的な衝撃には比較的強い特徴があります。しかし、チップへデータを送受信する経路が衝撃によって損傷する可能性があるほか、電気的な障害には弱いため、過信は禁物です。また、フラッシュメモリには書き換え可能な回数に上限があるため、頻繁にデータを更新する用途での常時保存には適していません。

プラッタ

プラッタは、ハードディスクドライブ(HDD)の基本的な構成要素の一つで、データを磁気的に記録するための主要なメディアです。プラッタは、通常、アルミニウムやガラスの基材で作られており、その表面には磁性材料のコーティングが施されています。この磁性層にデータが記録され、読み書きヘッドによってデータの読み取りや書き込みが行われます。プラッタの回転速度は、ハードディスクの性能に大きく影響します。一般的なデスクトップ用HDDでは5400RPMから7200RPM、高性能なサーバー用やゲーミング用HDDでは10000RPM以上で回転します。

不良セクタ

ディスク上にデータを正常に読み書きできないセクタのことです。物理的な損傷や製造上の欠陥が原因となることがあります。記録メディアが物理的に損傷すると、一部のセクタが正常に読み書きできなくなることがあり、このようなセクタを「不良セクタ」と呼びます。OSが不良セクタを検出すると、そのセクタは以降使用されなくなり、そこに保存されていたデータは失われます。さらに、不良セクタがOSの起動に必要な領域に発生した場合、OSが正常に起動できなくなる可能性もあります。

ヘッダー切り出し

ファイル名やフォルダ名を管理する構造情報が修復不可能な場合、データ復旧はファイルの特徴を手がかりに、記憶装置全体から行うことになります。ファイルの種類ごとに先頭部分(ヘッダー)のデータの並び方には一定の法則があるため、この特性を利用してファイルの開始位置を特定することが可能です。そして、次の開始位置までのデータを切り出す(ヘッダ切り出し)ことで、構造情報が失われた状態でもデータの抽出が行えます。ただし、この方法ではファイル名やフォルダ名、作成日時などの情報を取得できず、過去に削除されたデータも混在することになります。また、通常の復旧方法と比較すると、破損したファイルが含まれる可能性が高くなる点にも注意が必要です。

ヘッド

ハードディスクドライブ(HDD)のヘッドは、データの読み書きを行うための非常に重要な部品です。このヘッドは、ハードディスクの磁気ディスク(プラッタ)上に記録されているデータを読み取ったり、データを磁気ディスクに書き込んだりする役割を担っています。フライングヘッド(飛びヘッド)と呼ばれるタイプが一般的です。このヘッドは、ディスクの表面から数ナノメートルの高さで浮かぶように設計されており、エアベアリング効果によってディスク表面に接触することなく、高速で回転するディスクの上を移動します。

ヘッドクラッシュ

ヘッドクラッシュは、ハードディスクドライブ(HDD)において、読み書きヘッドが物理的にディスクの表面に接触し、損傷を引き起こす現象です。ハードディスク内部の読み書きヘッドは非常に繊細で、通常、ディスク(プラッタ)表面から数ナノメートルの距離で浮遊しています。ヘッドクラッシュが発生すると、データの損失やハードディスクの完全な故障につながることがあります。ハードディスクから聞いたことがない異音が聞こえる場合にはヘッドクラッシュが起きている可能性があります。

ボイスレコーダー

会話などの音声データや音をデータにして保存するツールです。ICレコーダーなどの機器の他、スマートフォン用のアプリケーション(アプリ)もあります。

細切れ(断片化)

MPEG2-TS形式の動画は、従来のMPEG2-PS形式とはデータの構成が異なり、全体のデータを細かく分割して保存する仕組みになっています。データ復旧が必要な場合、この構造が大きな欠点となることがあります。ファイル名やフォルダ名といった構造情報が取得できる場合は影響が少ないものの、「ヘッダ切り出し」と呼ばれる動画データのみを抽出する必要があるケースでは問題が発生します。この場合、細かく区切られたデータを1つのファイルとして処理することができず、結果的に本来1つの動画だったファイルが、数十〜数百の断片に分かれた状態で復旧されてしまうためです。なぜ断片化されるかと言うと、TV放送や通信環境など、エラーが発生しやすい状況での使用を想定しているためです。動画を小さな単位に分割して送信することで、途中でエラーが発生しても次の映像をスムーズに再生できるという大きなメリットがあります。

ホットスワップ(Hot swap)

機械の電源を入れ続けた状態(稼働して通電している)のまま、ハードディスクやファンなどの周辺部品を交換するために取り外しができる機能のことです。「ホットプラグ」や「活線挿抜」とも呼ばれます。

マザーボード

コンピュータの主要な基板で、CPU、またはメモリなどの重要なコンポーネントを搭載しています。

マルチカードリーダー

最新型のノートパソコンにはSDカードスロットが標準搭載されていることが多いものの、デスクトップパソコンでは未搭載のモデルが一般的です。そのため、デスクトップでSDカードを使用する場合は、外付けのカードリーダーが必要になります。また、SDカード以外のメモリーカード、例えばコンパクトフラッシュやメモリースティックなどは、SDカード専用のスロットに挿入できないため、それぞれの規格に対応した専用のカードリーダーが必要となります。さまざまな種類のメモリーカードに対応したカードリーダーは「マルチカードリーダー」または「マルチカードリーダーライター」と呼ばれ、主にUSB接続で使用します。
マルチカードリーダーのパッケージには、数十種類のカードに対応していると記載されることがありますが、これは実際には同じ規格のカードを別の種類としてカウントしている場合が多い点に注意が必要です。例えば、SDカードにはSDHCやSDXCなどの派生規格があり、それぞれが別のカードとして数えられていることがあります。さらに、誤ったスロットにメモリーカードを挿入すると、カードの端子が損傷するリスクがあるため、取り扱いには注意が必要です。

メモリースティック

従来のチューインガムサイズのメモリースティックは、近年ほとんど見かけなくなり、現在ではSDカードに近いサイズの「メモリースティックDuo」が主流となっています。しかし、メモリースティックDuoはSDカードと物理的な形状が似ているため、誤ってメモリースティックDuo用のスロットにSDカードを差し込んでしまい、取り出せなくなったり、カードやスロットを破損してしまう事故が発生することがあります。取り扱いの際には、差し込む前に対応スロットであることをしっかり確認することが大事なポイントです。

ランサムウェア

ユーザーのファイルを暗号化し、身代金を要求するマルウェアの一種。感染するとデータのアクセスが制限される。

リードエラー

ハードディスクやメモリーカードなどの記憶装置からデータを読み取る際に発生するエラーは「リードエラー」と呼ばれます。その原因は多岐にわたり、ハードディスクの場合、磁気ヘッドやプラッタの経年劣化、動作不良などによって不良セクタが発生し、読み取り速度の低下や、最悪の場合、データの読み出し自体ができなくなることがあります。リードエラーは記憶装置全体に発生する場合もあれば、一部の領域に限定されることもあります。しかし、たとえ一部であっても、OSの起動に必要なファイルが含まれる領域で発生した場合、OSが起動不能となる可能性があります。また、CRCエラーが原因でデータのコピーができない、RAID構成が崩壊して認識されなくなるといったトラブルの多くも、リードエラーに起因するものです。こうしたエラーが発生している記憶装置に対し、CHKDSKやSCANDISK、データ復旧ソフトなどの高負荷な処理を行うと、リードエラーの範囲が拡大し症状が悪化します。最終的に完全にアクセス不能に陥ることも少なくありません。そのため、これらの操作は極力避けることを推奨します。

リカバリ

パソコンを購入した時点の状態、つまり、工場出荷時の状態に戻すことは「リカバリ」と定義されています。リカバリは、パソコンが正常に動作しなくなった際の最終手段として用意されている機能で、機械的または電気的な物理障害がない限り、リカバリを実行することでシステムは正常な状態に復元されます。ただし、リカバリを行うとパソコンは初期状態に戻るため、保存されていたデータはすべて消去されます。リカバリ後でもデータ復旧は可能ですが、内蔵ドライブがフォーマットされた上で初期状態のデータが上書きされるため、単にフォーマットした場合と比べると、復旧の難易度は大幅に上がり、復元率は大きく低下します。そのため、大切なデータがある場合は、リカバリを実行する前にバックアップを取ることが強く推奨されます。

リムーバルディスク

取り外し可能なディスクのことです。USBドライブや外部ハードドライブなど、データの移動やバックアップに便利です。

ローレベルフォーマット(物理フォーマット)

論理フォーマットとは異なり、ディスク全体のデータを上書きするフォーマットを物理フォーマット/ローレベルフォーマットと言います。通常、この処理では全セクタが「00」や「FF」などの特定の値に書き換えられるため、一度実行されると、それ以前のデータを復旧することは不可能になります。また、このフォーマットではパーティション情報やファイルシステムなどの管理情報も含めて消去されるため、処理後は論理フォーマットを行わない限り、パソコン側で使用可能なディスクとして認識されません。なお、厳密には「ローレベルフォーマット」とは、ディスクの製造過程で行われる、特定のパターンでデータを書き直す初期フォーマットを指します。そのため、「物理フォーマット」とは異なる概念ですが、実際には両者が混同されていることが多く見受けられます。

論理障害

ストレージデバイス自体の故障ではなく、データ構造の破損や誤った操作によって発生する障害。誤ってファイルを削除した場合や、フォーマット、リカバリの実行によるデータ消失も含まれる。以下のような症状が発生することが多いが、物理障害と併発している可能性もある。

  • パソコンが起動途中で止まり、セーフモードの選択画面から進まない
  • 起動時に「Windowsを正しく開始できませんでした」と表示される
  • 一部のフォルダやファイルが消えている
  • フォルダ名が文字化けして開くことができない
  • SDカードやUSBメモリを接続すると「フォーマットしますか?」「フォーマットしてください」といったメッセージが表示される