パソコンからピーピーという音(ビープ音・警告音)が鳴った場合
パソコンの電源を入れたら、ピー、ピッというような聞きなれない音が鳴っていて、何が起きているかわからないと思われるかと思いますが、それはビープ音と言う警告音です。このページではビープ音について解説いたします。
ビープ音の事例
- 単発のビープ音: 「ピッ」という短くてはっきりとした音。
- 連続した短いビープ音: 「ピッピッピッ」と短い間隔で繰り返し鳴る音。
- 長いビープ音が1つ、その後に短いビープ音が2つまたは3つ: 「ピーーーッ、ピッピッ」または「ピーーーッ、ピッピッピッ」という組み合わせ。
- 連続する長いビープ音: 「ピーーーーッ、ピーーーーッ」と長く繰り返される音。
- 長短混在のビープ音: 「ピーーッ、ピッ、ピーーッ」といった長短の混ざったパターン。
ビープ音、なぜ鳴るの?
パソコンがビープ音を発するのは、通常、BIOS(Basic Input/Output System)がハードウェアの問題を検出したときです。このビープ音は、パソコンの自己診断結果を伝えるためのコードで、具体的な問題の種類を示しています。ビープ音のパターン(長さや回数)によって、何が問題なのかを特定できることがあります。
【関連】
- 単発のビープ音: これは、すべて正常に動作していることを示しています。一部のパソコンでは、起動時に正常な状態を示すために短いビープ音が鳴ります。
- 連続した短いビープ音: 電源が正常に供給されていない、またはマザーボードに問題があることを示している場合があります。
- 長いビープ音が1つ、その後に短いビープ音が2つまたは3つ: これは、メモリ(RAM)に問題があることを示しています。
- 連続する長いビープ音: グラフィックカードが正しく接続されていないか、故障している可能性があります。
- 長短混在のビープ音: マザーボードの問題、またはその他のハードウェアの問題を示していることがあります。
異なるメーカーやBIOSのバージョンによってビープ音のコードは異なるため、自分のパソコンのマニュアルを確認するか、メーカーの公式サイトで詳細を確認することをお勧めします。
BIOSメーカー別のビープ音
BIOSの種類によってビープ音のパターンは異なります。様々なBIOSメーカーが独自のビープ音コードを持っており、これらは故障箇所や問題の種類を識別するために使われます。一般的なBIOSメーカーにはAMI (American Megatrends Inc.)、Award、Phoenixなどがあり、それぞれが異なるビープ音のセットを使用しています。
【関連】BIOSとUEFIについてAMI BIOS
- 1回の長いビープ: メモリ不良
- 連続した短いビープ: 電源問題
- 3回の長いビープ: キーボードの接続エラー
Award BIOS
- 1回の長いビープの後に2回短いビープ: メモリ障害
- 長いビープが連続して鳴る: グラフィックカードが見つからないか故障している
Phoenix BIOS
- 長短短: CMOS設定の問題
- 連続する短いビープ: 電源エラー
- 長いビープの後に短いビープが2回: フロッピー/ハードドライブエラー
これらのビープ音は、実際には「ビープ、ビープビープビープ」とか「ビーーープ、ビッビッ」といった形で聞こえます。ビープ音の長さ(長いか短いか)と連続性(連続しているか、間隔があるか)に注目することで、問題のあるコンポーネントを特定する手がかりとなります。
ビープ音の意味を正確に理解するには、お使いのコンピュータまたはマザーボードのマニュアルを参照するか、メーカーの公式ウェブサイトでBIOSビープコードに関する情報を確認することが重要です。
UEFIのビープ音や警告方法
UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)を使用するシステムの場合もありますが、UEFIはBIOSとは異なり、ビープ音によるエラーコードの使用方法が大きく異なります。UEFIはGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)をサポートしているため、パソコンに障害が発生した場合に主にビジュアルまたはテキストベースのエラーメッセージを直接画面に表示することが多いです。
まとめ
従来のBIOSよりも詳細なエラー情報や診断結果を提供するため、ビープ音を警告音として利用することは少なくなります。しかし、システムがPOST(Power-On Self-Test)過程で画面に何も表示できないような初期の段階で問題が発生した場合には、ビープ音を使用して基本的な問題を示すことがあります。