データ復旧はデータスマート

消えてしまったPCのデータを自分で復元する方法・正しい対処

大切なデータが消える――そんな恐怖に直面するのは、誰にとっても避けたい事態


大事なファイルが消失してしまったときの喪失感や絶望感は、想像を絶するものがあります。

しかし、データを失ってしまったからといって、すぐに諦める必要はありません。
誤ってPC上のデータを削除した場合でも、完全に元に戻せないわけではありません。

本記事では、PC上で自分自身でデータを復元する方法をご紹介します。

もし復元が困難なケースに直面したときの適切な対処法について、わかりやすく解説します。
大切なデータを取り戻すための可能性は、まだ残されています。

 データ復元を試す際の間違った対処方法

データ復旧の可能性を残すためには、まず以下の3つの行動を避けることが非常に重要です。

  • PCをフォーマットしない
    データが完全に消去され、復元が極めて困難になります。
  • 削除したファイルの場所を移動しない
    上書きが発生し、復元の成功率が下がってしまいます。
  • PCの再起動や強制終了を行わないこと
    ファイルの破損を引き起こす可能性があります。

これらの点を守ることで、データを取り戻せる可能性を高く保つことができます。

PCをフォーマットしない

誤ってデータを削除してしまった場合、絶対にPCをフォーマットしてはいけません。フォーマットとは、ドライブを初期状態に戻す操作であり、これを行うと保存されていたすべてのファイルが完全に削除されます。そのため、削除されたファイルの復元はほぼ不可能になります

また、フォーマットはデータの物理的な記録領域を上書きするため、復元ソフトウェアが元のデータを検出するのが極めて困難になります。フォーマット後の復旧は、高度な専門知識と専用ツールが必要となるため、一般ユーザーには対応が難しい作業です。

したがって、データを削除してしまった場合には、すぐにフォーマットを行うのではなく、まずは復元手段を試すことが重要です。それによって、失われたデータが回復できる可能性が残されます。


削除したファイルを移動しない

ファイルを削除しても、そのデータ自体はすぐにドライブ上から消えるわけではありません。実際には、ファイルが占有していたディスク領域が「再利用可能」としてマークされ、新しいデータがそこに書き込まれるまでは、内容が保持されていることが多いのです。

しかし、削除したファイルのあった場所に新たなデータが保存されると、元の情報が上書きされてしまいます。この「上書き」が起きてしまうと、データの復元は極めて困難あるいは不可能になります。

そのため、復元の成功率を高めるには、削除されたファイルの場所には極力触れないことが肝心です。特に新しいファイルの保存やインストール、アプリの起動など、余計な書き込みが発生しないよう注意を払いましょう。


PCを再起動したり強制終了しないこと

データ復元を試みる前に、PCを再起動したり強制終了することは避けてください。これにより、復元の難易度が大きく上がってしまう恐れがあります。主な理由は次の2点です。

  1. データの上書きリスク
     再起動や強制終了の際、OSは一時データやログなどをハードディスクやSSDに書き込むことがあります。これが削除されたファイルの保存領域に重なると、データが上書きされてしまい復元は不可能になります。
  2. システムの損傷リスク
     強制終了などでPCを正常にシャットダウンしない場合、システムファイルやディスク構造の破損が起こる可能性があります。これにより、復元対象のデータにも悪影響が及ぶことがあります。

復元の成功率を維持するためには、PCの状態をなるべく現状のまま保ち、余計な操作を加えないことが重要です。

消してしまったデータを自分で復元する方法

誤って削除してしまったデータを自力で復元する方法として、主に次の4つの手段があります。

  • ごみ箱から復元する
  • 以前のバージョンから復元する
  • ファイル履歴から復元する
  • システムの復元ポイントから復元する

まず、削除したばかりのファイルであれば、ごみ箱から簡単に元に戻すことが可能です。
次に、Windowsには「以前のバージョン」という便利な機能があり、ファイルの過去の状態を復元することができます

また、「ファイル履歴」機能を有効にしていれば、定期的に保存されたファイルのバックアップから復元することが可能です。
さらに、どうしてもファイル単位で復元できない場合には、システム全体を復元ポイントを使って以前の状態に戻すという選択肢もあります。

これらの方法を活用することで、自分自身でデータを取り戻せる可能性が高まります。

ごみ箱から復元する方法

削除してしまったデータがごみ箱に残っている場合、次の手順で簡単に復元することができます。

  1. デスクトップにある「ごみ箱」アイコンをダブルクリックして開く
  2. ごみ箱内に表示されるファイル一覧から、復元したいファイルを探す
  3. 該当ファイルを右クリックし、表示されたメニューから「復元」を選択する

以前のバージョンから復元する方法

Windowsには「以前のバージョン」という機能があり、削除してしまったデータを過去の状態から復元することができます。以下の手順で操作します。

  1. 削除したファイルが元々保存されていたフォルダを開く
  2. フォルダ内の空白部分を右クリックして「プロパティ」を選択
  3. 表示されたプロパティウィンドウで「以前のバージョン」タブをクリック
  4. Windowsが自動的に作成したフォルダのバックアップが一覧で表示される
  5. 復元したい日付のバージョンを選び、「復元」をクリックする

この手順を実行すると、選択した日時のフォルダが復元され、削除されたファイルがその中に含まれていれば一緒に元に戻すことができます

ただし、この機能は、Windowsが自動的にフォルダのバックアップ(シャドウコピー)を作成していた場合に限り利用可能です。バックアップ設定が無効になっている場合や、対象フォルダが記録されていない場合は、復元できないことがあります。

この操作によって、選んだファイルは削除前に保存されていた元の場所へ戻されます

ごみ箱からの復元は非常に手軽な方法であり、うっかり削除してしまったファイルを取り戻す際の第一ステップとして最適です。

ただし、注意点として、ごみ箱を空にしてしまった場合や、Shift+Deleteキーなどでファイルをごみ箱を経由せずに完全削除してしまった場合には、この方法では復元することができません。

自分で復元できなかったときの対処法

上記の方法を試してもデータを復元できなかった場合は、次の2つの対応策を検討してみましょう。

  • データ復旧の専門業者に依頼する
  • データ復元ソフトを使用する

データ復旧の専門業者に依頼する

データを確実に取り戻したい場合、専門のデータ復旧業者に依頼するのが有効な手段です。こうした業者は高度な技術と豊富な実績を有しており、物理的に損傷した機器や複雑な障害にも対応可能です。自分で復元を試みるよりも、高い成功率が期待できます

ただし、専門的な技術が必要な作業であるため、費用がかかる点は理解しておく必要があります。業者によって料金体系やサービス内容は異なり、プライバシー面の懸念もあるため、信頼性や評判、取り扱いの安全性を十分に確認してから依頼することが大切です。

「どこに相談すればいいか分からない」という方には、データスマートへのご相談をおすすめします。
警察庁・官公庁での導入実績もございます。その他官公庁、研究機関からの依頼を数多くの復旧実績を持っています。はじめての方でも安心してご相談いただけます。

丁寧な対応とわかりやすい説明を心がけており、無料相談も承っております。データ復旧にお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

データ復元ツールを使用する

「できるだけ自分で復元したい」という場合は、データ復元専用のツールを利用する方法もあります。多くのツールが市販・配布されていますが、使用前にはその評判や信頼性をしっかり確認することが重要です。

信頼できるツールを正しく使うことで、削除されたデータの復元に成功する可能性があります。ただし、誤った使用やツールの選定ミスが、データの上書きや損傷を招くこともあるため、十分に注意してください。

データ復元ソフトを使用する場合の注意点

データ復元ソフトを利用することで、専門的な知識があまりないユーザーでも、削除されたデータを復元できる可能性があります。多くのソフトは、さまざまなデータ損失のケースに対応しており、無料で利用できるものも存在します。さらに、自分自身でデータを操作できるため、第三者にデータを預ける必要がなく、プライバシー面での不安が少ないのもメリットです。

一方で、注意すべきデメリットもあります。
すべてのデータ損失ケースに対応できるわけではないため、特に物理的な損傷を受けた場合の復元は難しく、専門的な技術と設備が求められます。また、操作を誤ることで、本来復元できたはずのデータを完全に失ってしまうリスクもあるのです。

このように、データ復元ソフトの使用は自己責任で行うべき方法であり、万が一失敗しても元に戻せない可能性があることをあらかじめ理解しておく必要があります。

もし、失われたデータが非常に重要で、確実に復元したいと考えている場合は、前述のようにデータ復旧の専門業者へ依頼する方が安全かつ確実です。

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